「女性が入ると会議が長引く」から読み解く、異文化感受性の視点から見た日本社会(上)

2021年2月15日 § コメントする

「女性が入ると会議が長引く」という主旨の発言をどこで誰が発したのか、そしてその発言に対してどのような責任を取るべきなのか、という議論とは別に、今日はこの発言が生まれることになった私たちの社会の在り様について、異文化感受性の視点から読み解きたいと思います。どうぞお付き合いください。

日本の社会全体を異文化感受性の視点から見渡した場合、現在の日本社会は往々にして『最小化』の発達段階にあります。異文化感受性開発について学んでくださっている方のためにさらにニュアンスを付け加えるならば、「最小化の初期段階」にある状態、といえます。往々にして、と表現した理由は、平均的にいって、もしくは全体の傾向として、といった意味として捉えていただければ良いと思います。異文化感受性発達理論を横軸として、人口の発達段階の分布を示したとすれば、平均値を最小化初期~中期に置いてほぼ正規分布に近い曲線を描くことができる状態、と理解してください。このような状態に在る社会において、なぜ「女性が入ると会議が長引く」という主旨の発言が横行してしまうのか、について考えましょう。

このテーマの切り口として、「(男性ばかりの会議に)女性が入ると会議が長引く」という発言があった場合、その発言の示す事象が正しいのか正しくないのか(実際に発言のとおりのことが起きているのかどうか)、ということについて考えてみましょう。要するに、

「(男性ばかりの会議に)女性が入ると会議が長引く」って、ホント?

ということです。

まず上記問いに端的にYesかNoで答えるならば、Yesでもあり、Noでもある、ということになります。

まず、Noについての説明から始めたいと思います。Noについての説明から始めたい理由は、「それはもちろんNoでしょう!?」と反応される方が多いのではないか思うからです。多くのみなさんと同じように、私もNoという答えを持っている理由の一つ目は、

「女性が入ったら必ず(・・)会議が長引く」

というわけではない、という理由です。会議を長引かせることになる女性メンバーもいれば、特に長引かせることのない女性メンバーもいるはずですね。ということは、

「女性が入ったからといって、必ず(・・)しも(・・)会議が長引くわけではない」

というほうが正確であるということになります。これがNoの理由①です。

次に、別の角度から捉えれば、

「会議が長引いたのは、新しく入ったメンバーが女性(・・)だった(・・・)から(・・)だとは限らない」

という側面があるということです。これがNoの理由②です。

仮に、新しいメンバーが入ったときに会議が長引いた、という事実があったとしましょう。その理由が本当に「女性であるゆえ」だったのかどうか、ということですね。

例えば、その新しいメンバーはexternal(エクスターナル) processor(プロセッサー)といって、口に出して話すことで情報を処理するというタイプの人なのかもしれません。考えていることを言葉に出すことでさらに自分の考えをまとめていくというスタイルの人、みなさんの周りにもいらっしゃいませんか?エクスターナル・プロセッサーと呼ばれる人たちは、女性男性に限らず多く存在します。エクスターナル・プロセッサーがもっとも自分に有効な手法で情報を処理し考えをまとめようとする場合、会議の時間をそのプロセスのために使ってしまう、すなわち長引かせてしまう、という結果になることは容易にあり得ます。

もう一つ別の仮説例を挙げるならば、新しいメンバーが加わった会議において、その新しいメンバーがたくさんの初歩的な(会議に出席する際に既知の状態であるべき事柄についての)質問をしたことで会議が長引いた、というシナリオもあるでしょう。この場合は、会議そのものの問題ではなく、会議の準備段階での問題であるといえますね。少し話が脇道にそれますがあえて補足するならば、会議を行う際には、「情報共有をするための会議」なのか、「意思決定をするための会議なのか」、もしくは両方なのか、ということを事前に明確にし、その目的に沿った準備をし、その目的に沿ったファシリテーション(会議進行)をする必要があります。この会議の基本目的が明確でない場合、会議は長くなって(迷走して)しまうでしょう。

2つのNoの理由について整理しましょう。

Noの理由①「女性が入ったからといって、必ずしも会議が長引くわけではない」

Noの理由②「会議が長引いたのは、(新しく入った)メンバーが女性だったからだとは限らない」

これら2つのNoの理由を考慮することにより、すでに「女性が入ると会議が長引く」という発言が女性に対するステレオタイプに基づいた偏見であり、女性差別を助長する発言であることは明白でしょう。

ただ、本稿の主旨は冒頭で示した通り、上記の発言を弾劾することではありません。みなさんとご一緒に、Yesの理由を考えてみる、ということに意義を見出したいと私は思っています。もう一度整理します。

「(男性ばかりの会議に)女性が入ると会議が長引く」という発言があった場合、その発言の示す事象が正しいのか正しくないのか(実際に発言のとおりのことが起きているのかどうか)、という問いを立てるということです。そして、その答えがYesである可能性についてイメージしてみる、ということです。

「(男性ばかりの会議に)女性が入ると会議が長引く」という発言内容がホント(Yes)だった場合・・・というシナリオです。

長くなってきましたので、続きは次の投稿にします。

「みんな」って誰かな。「普通」って何かな。

2020年9月19日 § コメントする

今月最後の日曜日、9月27日(日本時間の朝8~10時)は、『異文化感受性ダイアローグ』です。先月のダイアローグでは「二極化」に焦点を当てましたが、今月は「最小化」に焦点を移します。日常の生活や仕事の中で、ちょっとした瞬間に最小化の視点が頭を覗かせることがあるものです。

「だってみんなそうでしょう?」

「普通は~~だよね。」

「~~ってあり得ないよね。」

そんなふうに感じること・・・時々あるでしょうか?どうでしょうか。異文化感受性を育てるためには、最小化の視点がふと出てきたとき、自分でキャッチできることが大切です。

今回のダイアローグでは、最小化の「優位的経験」と「非優位的経験」についてもお話しできれば良いなぁと思っています。

『異文化感受性ダイアローグ』は、これまでにすでに一度は私と異文化感受性について学んだことのある方が対象の勉強会です。異文化感受性発達理論の理解をさらに深めたい方、参加者同士でサポートし合い、対話形式でリフレクションを進める場を共につくりたい方、ご参加をお待ちしています。

お申し込みは、下記のお申込みボタンからどうぞ。主催の有限会社以心伝心さんのページへ飛びます。

「反応(リアクション)」を超えた、意図的な「対応(レスポンス)」へ

2020年8月9日 § コメントする

2020年の異文化感受性ダイアローグ

今月22日(土)にオンライン開催する『異文化感受性ダイアローグ』の会にかける私の気持ちを少し聞いてください。

異文化感受性についてご一緒に学んだことのある方のみを対象とした『異文化感受性ダイアローグ』という勉強会は、これまで幾度かにわたり対面で開催してきました。理論を学んだ上で、その知識を毎日の生活や仕事の中で起きる出来事や経験に当てはめて使ってみてこそ、その学びはより実感をもって身に付きます。理論を実践に活かすためのダイアローグの場です。

2020年は特殊な年です。社会全体、世界全体が、極度のストレス下にあります。だからこそ、今回の『異文化感受性ダイアローグ』には、特別な思いがあります。多くの場合、ストレス下においては、私たちの異文化感受性は、往々にして通常の発達段階よりも下がってしまうことが分かっているからです。だからこそ、今、ダイアローグの場を設けなければ、と感じています。

どうですか? あなたはご自身の異文化感受性を、今、この2020年を生きる今、最大限に活用できているでしょうか?

異文化感受性発達理論の視点から、コロナウイルスによる現在の非常事態を読み解いたとしたら、どんな新しい視点が手に入るでしょうか。より正確に言えば、あなたの、あなたの周りの人々の、国や地域のリーダーたちの、さらには社会全体の、それぞれの非常事態への「反応」を読み解いたとしたら・・・?

例えば、私たちは現在、行動が制限されて、日々の生活にストレスを感じている状態にあります。不安になったり、腹が立ったり、やる気が起きなかったり、様々なネガティブな感情が生まれてくることも多いでしょう。そんなとき、周りの環境や人々に対して、「二極化」の視点から反応してしまった場合、あなたはどんな言動を取るでしょうか。「最小化」の視点から反応した場合はどうでしょうか。

現在の社会状況のような、大きなストレスがかかる状態においては、私たちのほとんどが、「否定」「二極化」「最小化」の視点から反応をしてしまいます。

条件反射的な「反応(リアクション)」を超えて、意図的な「対応(レスポンス)」をしていくために、異文化感受性発達の視点を活用することができます。自分自身で、意図的に視点を選ぶ、ということです。

「受容」の視点から現在の社会を見れば、どんなことに気づきますか?

「適応」の視点から自分自身の言動を選択すれば、どんな意図的な対応ができますか?

私たち一人ひとりが、理性と愛と思いやりに基づいた行動ができますように。ご一緒に対話し、模索したい方、お待ちしております。

お申し込み方法やお問い合わせ先は、下記のリンクからご覧いただけます。

『異文化感受性ダイアローグ』

ダイアローグの会に興味があるけれど「まだ異文化感受性を学んだことがない!」もしくは「前に学んだことがあるけれど、まず復習してからダイアローグに参加したい!」という方もご安心ください。『異文化感受性ダイアローグ』に先駆けて、入門編の勉強会『はじめての異文化感受性』を16日(日)に開催いたしますので、まずそちらでお目にかかりましょう。お申し込みは下記よりお願いいたします。

『はじめての異文化感受性』

お待ちしていますね。

これからの日本。これからの先生。

2020年7月11日 § コメントする

とは、まぁ、読まずにおられないテーマではありませんか。拝読し、感想文を書きました。

立命館アジア太平洋大学(APU)の現学長、出口治明さんは、私が注目している日本人教育者のお一人です。先生の学校発行のこちらのインタビュー記事(昔ながらの画一教育は、とっくにミスマッチ! 「社会の構造」と「子どもの脳や心」に合わせた教育へ)にも、そうそうそうなのよ、と首をぶんぶん前後に振ってしまうようなお話が詰まっていました。

日本の学校教育、人材育成への取り組みが、時代の変化に即して変容しきれていない現在の状態を、

「日本は野球で世界一になり、世界はサッカーに変わってしまったのに、いまだに深夜まで素振りをしている状態」

と、例えてしまうところが、もう小気味よくて笑っちゃうし、胸がすっきりしつつ、同時に私も一人の日本人として、イタタタタ・・・と責任を感じます。

これからの日本の教育については、出口さんは3つのキーワードがあるとおっしゃいます。

「日本は、女性・ダイバーシティ・高学歴をキーワードに社会が生まれ変わってはじめて、新しい産業が生まれ、豊かになれる」

あー、これね。私もそう思います。間違いないやつです、これ。なぜ「女性」がキーワードなのか、なぜ「高学歴」がキーワードなのか、とてもわかりやすく説明をしてくださっています。

唯一、2つ目の「ダイバーシティ」に関する箇所は、私も私見(私見とはいえ専門家としての意見です)をここに添えたいと思います。

出口さんはダイバーシティについて、昨年のラグビーワールドカップでの日本チームの躍進を例に挙げて説明されています。日本人選手だけでなく、多様性に富んだチームだったから勝ち進んだのだと。

「混ぜたら強くなるんです」

とおっしゃいます。ここが、私が異存を申し上げたい箇所です。

実はこれまでの研究で、多様性に富んだチームは、画一的なチームに比べてより高いパフォーマンスを見せる可能性があることはわかっています。ただ、必ずしもそうなるわけではないのです。多様性に富んだチームは、画一的なチームよりも格段にパフォーマンスが高いか、格段にパフォーマンスが低いか、のどちらかの道をたどることがわかっています。

そもそも、いろんな国出身の選手を混ぜたから強かったんだ、と言ってしまうのは、選手たち、コーチ陣はじめ関係者のみなさんに失礼だと私は考えます。実は、「混ぜるだけ」では、パフォーマンスが落ちることのほうが多いのです。混ぜるのであれば、その多様な才能が互いに引き立て合い、高いパフォーマンスを生み出すための、仕組み、リーダーシップ、チーム環境など、様々な条件をそろえなければなりません。混ぜるだけなら、混ぜないほうがマシな場合がほとんどです。多様性を活かす環境を創り上げるためには、多様性を活かす力、すなわち異文化感受性が不可欠だということです。

ダイバーシティ推進をうたい、とりあえず多様に見える人たちを取りそろえてしまった(混ぜるだけ混ぜてしまった)組織やチームが苦しむ姿を、アメリカで仕事をする中で多く見てきました。日本でも見聞きします(女性登用の難しさは最も顕著な例のひとつです)。多様性活用の土壌を創ることにエネルギーを使わず、「混ぜるため」に多様な人材を雇ってしまったために、不慣れな環境に人は不安になり、自分とは異質な人たちと関わり合う毎日の中で不満がつのり、必要以上のコンフリクトを生み出しています。

ラグビー日本チームは、混ざっていたから強かったのではなく、多様な個性を活かし合う力(異文化感受性)があったからこそ強かったのでは?と私は推測します。

出口さん率いるAPUも、日本人と多様な外国人学生とが共に学び、多様な教授陣を揃えているから素晴らしいのではなく、それらの多様なみなさんが力を持ち寄り、認め合い、高め合える土壌があるから、だから素晴らしいのですよね。混ざっていれば良いってもんじゃない。

出口さんはきっと短いインタビューの中で、わかりやすくシンプルにお話しくださったのだと思うので、上記は批判ではないんですよ。私にとっては、ここはね、大事なところなので、インタビュー記事への(頼まれてもいない、笑)追記のつもりで、書いておきたかったところだということです。

出口さんは、

「一番大事なことは、先生も保護者も大人も、まず意識を変えること」

とおっしゃいます。本当にそうです。ただ、それが簡単にできれば苦労しない。「意識を変える」ということは、非常にエネルギーの必要な変容です。知らないことを知れば、知識が増えたり、未熟だった考えを改める、といったことは、比較的短期間で起こせる変化です。「意識を変える」とは、それとはまたひとつ、次元の違うお話なのではないかと私は思います。

意識を変えることは、世界観を変えるということです。視点、視座、視野の変化でもあります。異文化感受性発達理論に沿って、多様性を認知し、理解し、意図的に関わる力を一段一段、身につけ、発達していく必要があります。時間のかかることなのですよね。

APUのこれからにも、出口さんのこれからにも、私は大いに期待しています。期待している、なんて表現すると傲慢に聞こえてしまうかもしれませんが、私の意味するところは、日本の教育のこれからをデザインし、実践に移していってくださるリーダーとして目が離せませんし、私も多くの学びをいただいていきたいということです。

2019年夏、兵庫県の祖父母(私の両親)宅からAPUへ向けて単独で出発するドキドキの長男。

それを証拠に(というのも少し変ですが)、昨年の夏休みには、私の長男をAPUでのサマープログラムに送り出しました。ハイスクール生として最後の夏休みの一週間をAPUのキャンパスで過ごし、大変お世話になりました。それはそれは豊かな学びを得て、世界中から集まったたくさんの友人を得て、短期プログラムだったというのに、ぐっとひと回り成長して戻ってきた長男でした。

日本を愛し、学校教育とも関りが深く、人の発達に最大の関心のある私ですので、つい素晴らしいインタビュー記事を読んで、熱く語ってしまいました。

異文化感受性をひも解く勉強会(2019年秋、2回開催!)

2019年9月5日 § 2件のコメント

〈開講日時および会場〉

大阪 9月23日(祝)10:00~15:00 会場は大阪梅田駅から徒歩すぐ

東京 9月29日(日)12:30~17:30 会場は六本木駅から徒歩すぐ

根本にあるテーマは、

❤ わたしを生きる ❤ わたしを活かす ❤

異文化感受性について学び、育てることで、よりよく「わたし」という人生を生きましょう。そしてその結果として、よりよく「わたし」という存在が、そして「わたし」の働きが、世界のために活きることになります。

よりより「わたし」がよりよい「世界」に働きかける、そんな力(キャパシティ)を広げる取り組みが「異文化感受性を育てる」ということ。ご一緒にいかがですか。

ところで、そもそも・・・?

異文化感受性ってなんでしょう?「異文化」って、そもそも何だ?

異文化を「外国文化」と捉えるのではありません。

「異文化=自分と異なる存在」なんですね!

異文化感受性とは、自分と違う存在と上手に意思疎通し、

よりよい人間関係を育てていく力。

小手先の会話テクニックを覚えるのではなく、

どんな人とでもよい関係をつくっていきたいと

自然に思える自分になれるとしたら・・・?

そのためにできることってなんだろう・・・。

勉強会の前半は「異文化感受性とは何か?」を知る基礎編、後半は「異文化感受性発達理論」を学び、自分自身の生活や仕事にどう活用していくのかを探る応用編の、二部構成で学びます。

理論を学ぶ、というと、少し堅苦しく感じますか?ご心配なく。勉強会は、レクチャー形式ではなく、楽しみながら参加者全員で学習の場を創る、参加型ワークショップです。頭と心と体を使って、文化とは何か、異文化とは何か、多様性とは何か、という基本の概念から丁寧にひも解きます。集大成は、『異文化感受性発達理論』を理解し、自分自身のために活用していくヒントを手に入れること。難しそうに聞こえる理論も、具体例を交えながら学べば、身近な「使えるツール」になりますよ。

初めましての方も、ぜひコワがらずに(笑)お越しください。英語と関西弁のバイリンガルが、オモシロオカシク、しっかりお迎えいたしますから。安心安全な場を皆でつくり、楽しく学びましょう。

異文化感受性をすでに学び始めていらっしゃる方も、ぜひこの機会に復習にいらっしゃいませんか?きっと新しい発見がありますよ。2度目、3度目、4度目だからこその、基本から学び直す価値があります。

〈対象者〉

異文化感受性って、何だ~?

という方も、

また基本から復習したい~!

という方も。

〈受講費〉

2万3000円(各会場とも同額)

〈講師〉 

メーカー亜希子

米国LLCインターカルチュラリスト代表

〈勉強会内容〉

ワークショップ形式で、講師と受講者が共に学びの場をつくる、というスタイルです。

1.異文化感受性って何?をひも解く基盤をつくります。文化って?異文化って?多様性って?言葉のひとつひとつを丁寧にひも解くことで、しっかりとした理解を築きましょう。

2.異文化感受性発達理論を学びます。難しそうに聞こえる理論も、具体例やたとえ話を使えばよくわかりますよ。

3.仕事や日常生活の中で、「異文化感受性を育てるためにできること」「異文化感受性を育てることでできること」、全員での対話の中でヒントを手にしてから帰りましょう。

というステップで進めます。安心安全に、楽しく、刺激的な学びの起きる場となるようファシリテートしますので、異文化感受性について知りたい、または復習したい、という方は、ぜひいらっしゃってくださいね。

〈お申し込み方法〉

info@interculturalist.com まで、メールにてお申し込みください。メールの件名に「異文化感受性をひも解く勉強会受講申し込み」と記載の上、

①お名前、②電話番号(緊急連絡時のみ使用)、③東京もしくは大阪の会場のご希望、の3点をお知らせください。追って、受講費のお支払い方法のご案内および、詳しい会場情報をお送りします。

異文化感受性にアンテナの立っているプロコーチのみなさん、声を聞かせてください。(質問項目は2つだけのアンケートです。)

2019年1月25日 § コメントする

メーカー亜希子より、
日本語話者のプロコーチのみなさんへのお願いがあります。

ご興味があるかどうか、聞かせてください!

今年2019年上半期中に、


プロコーチにとっての異文化感受性の大切さについて学び、
国際コーチ連盟(ICF)のコーチ継続教育単位(CCE単位)を
一気に17.5単位取得したい方は、いらっしゃいますか?


(しかもそのうち15単位はコアコンピテンシー(CC)単位! 残る2.5単位はリソースディベロップメンント(RD)単位です)

(もちろん、ICF会員ではないコーチの方、CCE単位は必要ないコーチの方でも、まったく問題なくご参加いただけます。)

実は昨年、満を持して、
Intercultural Institute for Master Coaches(IIMC)
(アイ・アイ・エム・シーと読んで/呼んでください)
というプログラムをICF‐CCE認可プログラムとして、
初めて開講しました。
英語でのプログラムページを参照されたい方は、
こちらからご覧ください。
https://www.interculturalist.com/iimc

初開講はアメリカで、英語での開講したが、
ICF認可を日英の両言語で開講できるように取得してありますので、
せっかくだからというのも少しおかしいですが、
認可の期限中にぜひ日本でも開講したいと思います。

世界中のどこへ行っても、同様の学習ができるプログラムはありません。

  • 異文化感受性がコーチングにどのような影響を与えるのか
  • 異文化感受性が未発達であることで、あなたのコーチングコンピテンシーにどのような制限がかかっているのか
  • どうすれば自分自身の異文化感受性をさらに発達させ、さらにマスターフルなコーチとなることができるのか

ご一緒に学びたい方、
興味あるよ!日程が合えば参加したいよ!
という方の人数をまず知りたいです。

プログラム名に「マスター」という言葉が入っていますが、
マスターコーチ認定者のみが受講者対象だという意味ではありません。
マスターフルなコーチを目指す本気のコーチ向け、
という意味として受け取ってください。
コーチならどなたでも受講者対象になります。

プログラムのスケジュールとしては、
金曜日の午後からスタートし、日曜日の夕方までをイメージしています。
下記のアンケートフォームで、現時点での、日本でのIIMC開催可能な日程を挙げています。
ゴールデンウィーク中に開講するという選択肢以外は、
すべて金曜日から日曜日の設定です。
参加するとしたら、ご参加可能日程について教えてください。

あくまでも、みなさんのご興味を伺いたい段階ですので、
このアンケートにお答えいただいたからといって、
必ず受講していただかなければならないというわけではありません。
ご安心してご協力いただければ嬉しいです。

選択肢として挙げている日程は、

3月15~17日
4月5~7日
4月27~5月6日(ゴールデンウィーク中)
5月10~12日
6月7~9日
6月14~16日

です。
アンケートフォームからの
みなさんのフィードバックを心から、心から!お待ちしています。

お知り合いのコーチでご興味をお持ちいただけそうな方にも
共有をしていただけましたら光栄です。
Facebook上でのシェアも大歓迎です。
どうぞよろしくお願い致します。

「すでに素晴らしいコーチ」が「さらにマスターフルなコーチ」になるための
唯一無二のプログラムです。
ぜひ、ご協力ください。

正直に申し上げれば、日本語話者プロコーチのコミュニティの中で、
一緒に異文化感受性を開発しましょう、
という仲間がどれだけ手を挙げてくださるのか、
ドキドキしながら待っています。

受講料は、15万円(暫定)を目安としてご検討ください。
受講料には、

  • IIMCプログラム参加費
  • IIMCプログラム資料代
  • 異文化感受性アセスメント(IDI)受験料
  • IDI個人プロファイル資料
  • 後日個別に受けていただけるIDI個人フィードバックのセッション料金(メーカー亜希子との60分の個人セッションです)

が、すべて含まれます。

開催会場などの諸経費にかかる費用を考慮の上、受講費は後日確定します。
なお、宿泊される場合の宿泊費や、
懇親会費などは、受講料に含まれません。

最小催行人数は、6名を検討しています。定員は12名と考えています。後日募集開始後に受講希望者多数となった場合は、本アンケートにご協力くださった方を優先的にお受けしたいと思います。

開催地は東京エリアを第一候補として検討します。
そのほかの地方での開催も、受講者人数が6名以上集まればご相談にのります。

異文化感受性についての情報は、私の日本語ブログ
『異文化感受性を育てるブログ』をご参照ください。
https://diversityintelligence.wordpress.com/

私がアメリカで経営しているコンサルティング・コーチング会社については、
弊社のウェブサイトをご参照ください。
https://www.interculturalist.com/japanese/

異文化感受性元年

2019年1月5日 § コメントする

新年あけましておめでとうございます。

アメリカではみなさん1月2日から通常運転なのですが、

「私は日本人だから、お正月三が日は働かないの!」

なーんて言っていたら、風邪をひいて結局、

「働かなかった」

のではなく、

「働けなかった」

ワタクシです。あははー。


そうそう寝てばっかりもおられず、

本日1月4日、始動です。

ゆるゆるといくつかタスクをこなしています。


正確には、昨日3日の夜(日本時間4日)に

日本在住のクライアントと

コーチングセッションをしたのが初仕事。

聡明で素直で有能なクライアントと話していると、

風邪も吹き飛ぶ!

ってもんです。


あー、元気出ました。


この記事のタイトルの

『異文化感受性元年』

というのは、

私自身にとって意味のあることで、

いくつかの決意を込めています。

そのことについて、このブログでも書いていこうと思います。


決意に関係してチラっとお話しすると、

今年は

史上最大の帰国回数

を記録してみようかと思っています。


これまでの最高記録は、

2017年の3回帰国。

2018年は2回帰国でした。


ですので、今年2019年は、

4回帰ります!

と宣言したいと思います。


もうちょっとね、

軽やかに行き来したいです、

太平洋のそちら側とこちら側。


本年もどうぞよろしくお願いいたします。


大切なみなさんと、

これまでよりも

もっと深く、

強く、

美しい絆を

築いていきたいと感じている

新年の始まりです。

念願の(懸案の?)日本語情報

2018年3月23日 § コメントする

一昨年あたりから、少しずつ日本国内でのお仕事をいただくようになり、たくさんの方から

「日本語での情報はどこにありますか?」

というお声(課題)をいただいていました。

 

ひとつ目の懸案は、弊社の情報がない!という件。

インターカルチュラリストという会社をアメリカのミネソタ州で登記して経営していすが、創立以来、ほぼアメリカ国内のクライアントと仕事をしてきました。そのため、会社ホームページはずっと英語のみ。これでは、日本のみなさんにはなかなか親しみを持っていただけませんよね・・・。

もうひとつの懸案は、異文化感受性に関するリソースがない!という件。

IDC in Japanese

「何かいい本を紹介してください」

と言われることも少なからずあります。が・・・。ない。というのが現実。日本語で書かれたもので、

読みやすいもの(研究論文ではないもの)となれば、残念ながら私の個人ブログしかありません。と、お答えするしかないのが現状です。

異文化感受性という言葉自体が、普段使う日本語の語彙にありませんものね。

 

と、いうことで。

このふたつの懸案、どうにかしなあかんやろ。と、今年は腹をくくりました。まず、弊社のホームページのデザインを一掃することにしたのを機に、念願の日本語ページをつくることとしました。現在のところはまだまだ少ない情報量ですが、これからも少しずつ追加していく予定です。基本的な情報をまずアップしましたので、どうぞ見てやってくださいまし。

http://www.interculturalist.com/japanese/

 

異文化感受性に関してのリソースについては・・・、もう少し時間はかかりますが、

本にします!hand-laptop-notebook-typing.jpg

 

(あー、ゆうてもたでー。)

現時点では、全体の構成と、冒頭部分ワード文書5ページ分しか書けていませんが、ちょっとがんばって書いてみます。

ときどき、

「がんばってる~?」「書いてる~?」

と、応援がてら訊いていただければ励みになります。よろしくお願いします。

 

書き終わったら早くリソースとしてアクセスしていただけるようにしたいので、自主出版でもさくっと出すつもりですが、日本の出版社から出せるかもよ~、紹介してあげるよ~、という方がもしいらっしゃれば、お力添えをいただければ光栄です。

 

 

オーケストラの内と外のダイバーシティ ~「歓迎する」の妙~

2017年11月6日 § コメントする

セントポール室内管弦楽団に、研修&コンサルティングに入っています。

え?異文化感受性とオーケストラに何の関係があるの?

と、思いますよね。

stained-glass-windows.jpg

これが大アリ!

異文化感受性を育てることで、オーケストラのパフォーマンスをUPする!

・・・そんな取り組みなのです。

 

オーケストラと言っても、ただステージに立って楽器を奏でることだけが仕事ではありません。舞台裏にはたくさんの仕事があるんですよ。オーケストラの内なる多様性・・・。例えば、オーケストラという組織には、どんな役割の人たちがいるのでしょうか?

 

ミュージシャン

コンサートの舞台裏スタッフ

組織経営陣

組織スポンサー

個人パトロン(会員)

地域コミュニティのパートナー団体

等々・・・

 

たくさんの役割を、たくさんの人たちが担って、運営されています。オーケストラとは、多様な人材が協働している、とっても複雑な組織なんですね。

 

・・・ということは。

多様な価値観、

多様な専門性、

多様な働き方、

多様な個性、

これでもかーっ!というほどの多様性が存在しています。

ミュージシャンの中をとって見るだけでも、担当楽器により個性があり、ミュージシャン間のヒエラルキー(序列)もあり・・・。

だからこそ、お互いの立場や役割を尊重し合いながら、価値観のすり合わせを行い、よりよりパフォーマンスをお客さんに提供するために、ひとりひとりの高い異文化感受性が求められるわけです。

 

そして、セントポールという街を本拠地とするこのオーケストラ。

地域との豊かなつながりを築いていきたい

という素晴らしいビジョンを持っています。

そのためには、セントポールという土地柄を知る必要がありますね。ミネソタ州の州都であるというだけでなく、移民人口がとても多い居住地域なんですよ。・・・と、いうことは。

多文化コミュニティ。

オーケストラの内側だけでなく、彼らを取り巻く周りのコミュニティにおいても、人と文化の多様化がどんどん進んでいるのですね。

そんな地域コミュニティとの関りを築いていくためには、組織としての異文化感受性が問われます。

「どんなコミュニティの人がコンサートに来ても、歓迎されているな、と感じてもらえるような場をつくりたいの」

と、コミュニティ・マーケティングの担当者は話してくれました。

「例えば、モン族の人が来てくれたときなんかにね」

と。

 

私から彼女に投げ掛けた問いは、

「あなたが歓迎されているな、と感じるのは、どんなとき?」

「モン族の人が歓迎されているな、と感じるのは、どんなとき?」

 

多様性の中においては、「歓迎する」という概念は同じでも、「歓迎の気持ちの表し方」「歓迎の気持ちの受け取り方」は、異なる可能性が高いのです。

私が歓迎されたい方法で、相手を歓迎すれば良い。

という、ゴールデンルールでは、気持ちがすれ違ってしまう・・・下手をすれば誤解を生んでしまうこともあるのですね。

そのことに気が付かなければ、オーケストラの「歓迎したい」という気持ちは相手に受け取ってもらえず、空回りしてしまいます。

 

彼女に出した宿題は、

「歓迎しよう」とする前に、コミュニティの中に出かけていって、「歓迎されて」来てください。

 

さてさて。これからが楽しみです。

 


 

参加者募集中のプログラム(11月~12月 日本開催)

 

 

 

 

 

金融サービスと異文化感受性

2017年10月6日 § コメントする

どんな関係があるの?・・・って、思いますね。

それが大アリなのです。

異文化感受性を育てることで、なんの得があんの??

という質問の返答は、何通りもありますが、その例として、今日は普段のお仕事例をひとつ、ご紹介したいと思います。

IDC in Japanese

今週は、ある金融サービス業界のフォーチュン500企業に、お仕事に伺っていました。目玉は、異文化感受性アセスメント(IDI)認定セミナーを実施したこと。

以前もこのブログに書きましたが、私は自分自身がIDI認定アドミニストレーターであるだけでなく、新しいアドミニストレーターをトレーニングし、認定する役割も担っています。そのIDI認定セミナーには、2通りの開催ルートがあります。ひとつは、誰でも参加申し込みのできる

「パブリック認定セミナー」

そして、もうひとつは、一つの組織が自組織内で20名以上の参加者を持つ場合に開催をリクエストできる、

「プライベート認定セミナー」

です。今回の金融サービス企業は、この「プライベート認定セミナー」を開催したわけです。

 

プライベート認定セミナーの数は多くはありませんが、私は独特の面白さがあり大好きです。何が面白いのだと思いますか?

 

それは、参加者全員がひとつの組織に属しているため、

異文化感受性を育てよう!という取り組みが、その組織の経営戦略に密着している

からです。

 

今回のクライアントの場合、3年前からいくつかの新しいミッションを掲げ、CEOを含めるトップ経営陣が先頭に立って、精力的に組織変革をおこなってきています。ミッションを3つほどご紹介しましょう。

 

1.才能を多様化する。

同じような知識やスキルを持った人材ばかりを採用するのではなく、様々な文化的バックグラウンドや様々な才能を持った人材を採用し、活用できる組織となるということです。ちなみに、

異文化感受性の低い採用チームは、多様な人材を採用する力が低い

ということが、すでに調査でわかっています。(ひゃぁ~、えらいこっちゃ、でしょ?)

 

2.顧客層を多様化する。

この企業は、創業以来つい近年まで、ある特定のグループに属する顧客を対象として、非常に特化した金融サービスを提供してきました。ここにきて、企業の社会的責任として、そしてそもそも企業としての存続のため、対象とする顧客を拡大する必要が出てきたのですね。

異文化感受性の発達が不十分な人材は、多様な顧客層・顧客タイプに対しての営業力が低い

ということも、わかっています。(ひゃぁぁぁ~~~。)

 

3.インクルージョンの組織文化を育てる。

多様な人材を採用・活用し、多様な顧客を獲得していくためには、組織文化(組織の経営方針や構成等の様々な要素を含む)がインクルーシブである必要があります。多様な人材が自分らしく働ける、すなわち、自分のアイデンティティを尊重されながら、自分の才能を伸ばし、組織のパフォーマンスに貢献できる、そのための土壌を持っていなければならないのですね。

異文化感受性の高い人材は、多様な同僚たちと良い関係性を構築することができ、

異文化感受性の高いマネジャーは、部下により強い信頼感を与えることができる、

ということも、わかっています。(すごいでしょ~~~?)

 

今週のプライベート認定セミナーを経て、自社内に23名のIDI認定アドミニストレーターを擁することになった、このクライアント企業。これからのさらなる組織変容が楽しみです。

 

異文化感受性開発とか、ダイバーシティ(多様性)とか、うちの会社には関係ないよね。

と、感じている経営者も多いものですが、組織の将来性生産性、そしてどんな業界においても、そのパフォーマンスに、大きな影響を与えているんですね。

 

あなたの組織の異文化感受性、育てませんか?ご相談ください。

 

 

現在お申し込み受付中のプログラム

 

~あなたの中にすでにある「内なる多様性」の声を聴く力~
ココロインテリジェンスを育む勉強会(ミニミー編) 12月12日(火)

リフレッシュ&リチャージ!異文化感受性を育てる2Dayワークショップ 12月8~9日(金・土)

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